失われた時を求めて

読書に始まる自伝的ブログ

最近思うこと

『世界は「関係」でできている』(カルロ・ロヴェッリ、2021)

最近、集中力がないし、感動することが少なくなってきてしまった気がします。いや、感動するシーンも多いし、語りたいな・共有したいなと思うことも少なくはないのですが、言語化することの無意味さというか、感情を言葉にする際に理性を通すことで、ちょっ…

『未必のマクベス』(早瀬耕、2017)

水曜日にブリッジ的な休暇があったおかげで、睡眠習慣が改善され、体調がよくなりつつあります。運動をしたことも影響している気がして、睡眠と運動の大切さを実感しています。木曜日は皇居ランをして、昨日は松戸で10kmランニングし、今日も今日でラグビー…

『喧嘩独学』(原作:T.Jun、作画:金正賢、2019)

ここ2か月くらいはは激務of激務の影響か、平日はバキバキに働いて、しこたま飲んで、土日は溶けるように寝るだけという超不健康生活を送っていました。土曜日…昼まで寝て夜は飲む、日曜日…昼に起きて、ごはんを食べてゆっくりお風呂に入りまた寝て起きたら夜…

『オデュッセイア』(ホメロス他、紀元前800年前後)

最近、どんどんドラマや映画を見られなくなっているように感じます。村上春樹の名言と認識している言葉で、「時のふるいにかけられていないものに目を通す暇はない」みたいな言葉があった気がしたのですが、そんな感覚で「出来の悪い造り物を摂取しても、何…

『人生がときめく片づけの魔法』(近藤真理恵、2011)

2024年になってしまいましたが、2023年は良い年でした。仕事もうまくいったし、プライベートも充実して楽しかったし、言うことはない年でした。2024年はもっと良い年にすべくぼちぼち頑張ろうかなと思います。 人生がときめく片づけの魔法 改訂版 作者:近藤…

『死に至る病』(キルケゴール、1849)

今日も今日とてクソみたいな人生を送っております。お酒を飲みすぎて海馬が委縮しているのか、無理がたたって昨日は24時間のうち17時間を睡眠に費やしておりました。上を向いて、テキーラを口に注いでもらう遊びを思いついて楽しんでいたし、翌日も普通に仕…

『私に売れないモノはない!』(ジョー・ジラード、2004)

「モノを買うということは、価値と価値の交換である」 そんなことを保険募集人の頃に教わりました。無形商材で、高額で、そして納品は亡くなったあと自分以外の誰かにされる。こんなに価値の伝えにくいものはないが、国民のほとんどがいつかは購入するのです…

『DOPE SICK― アメリカを蝕むオピオイド危機―』(ベス・メイシー/著・神保哲生/訳、2022)

久しぶりに夢を見た。きっとお酒を飲みすぎて眠りが浅かったのだと思う。幸福な感情は、現実に感じる嘔吐感と頭痛にてかき消されていく。薄れて消えていく記憶、しかも夢と現が交差しており、現実と照合して復元する作業をしないと、その出来事が夢なのか現…

『礼讃』(木嶋佳苗、2015)

私は凶悪事件や少年犯罪に対して、昔から興味がありつつも、でも犯罪者心理を紐解いて共通項を見つけたり育ちの異常性を明らかにするようなワイドショー的な論調は嫌いだし、かと言って同情して更生や再発防止を議論するのも好きではないです。純粋に「どう…

『あやうく一生懸命生きるところだった』(ハ・ワン、2020)

また風邪をひきまして、会社を休みました。お盆前まで仕事が忙しく、お盆はたらふく休んで飲んでの日々でした。お盆明けたと思ったら、お盆前に断ってた飲み会が一挙に押し寄せて、飲み会の毎日。「そろそろ仕事しようかな」と思った矢先に風邪を引いたので…

『飛べない蛙』(金柱聖、2018)

最近はYouTube効果で、脱北者の方のお話を知る機会があり、それきっかけで本を読むことが多いです。その一連で出会った本です。 跳べない蛙 北朝鮮「洗脳文学」の実体 作者:金柱聖 双葉社 Amazon 著者はいわゆる帰国者で、少し前に書いた川崎栄子さんと同様…

『熔ける』(井川意高、2017)

暑さで溶けそうになりながらやYou Tubeを見て、週末の昼間の時間を無為に溶かす。やっと外に出ても良いかなと思える夜、溶かした色々を取り返そうと思って盛り場に繰り出す。お金と記憶を溶かして、また月曜日を迎えるわけです。 You Tubeを見ているときに、…

『武士道』(新渡戸稲造、1899)

私の中学生のころのバイブルに再会しまして、久しぶりに手に取りました。 武士道 (岩波文庫) 作者:新渡戸 稲造,矢内原 忠雄 岩波書店 Amazon 『武士道』(新渡戸稲造、矢内原忠雄訳、岩波文庫青118-1、2011年) いまはちょうどジブリの「君たちはどう生きる…

『僕は「脱北」YouTuber』①(キム・ヨセフ、2022)

私は街録chとかの影響で、最近北朝鮮の話や脱北YouTuberの話をよく観ています。そのなかでキム・ヨセフさんという方のYouTubeがめちゃ好きで、本も読ませていただきました。 僕は「脱北YouTuber」~北朝鮮から命がけで日本に来た男~ 作者:キム・ヨ…

『暗闇のトンネル』(川崎栄子、2021)

最近は社会人人生で一番忙しいくらい忙しくて、海の日の週末も半日くらいは仕事をしていますが、ここ3週間くらいで久しぶりにスキマができて情緒のスイッチが入り、ブログを書く気分になりました。 私はYoutubeの街録chが好きですが、そこで脱北者の川崎栄子…

『歴史の終わり』(フランシス・フクヤマ、1992)

" data-en-clipboard="true">2023年6月24日から俄かにロシアとウクライナの戦争が大きく動いたように、ニュースを見ていて感じました。ロシアの民間軍事会社であるワグネルがロシアに反旗を翻して首都モスクワに向けて侵攻するというニュース、プーチンが搭…

『ヒキコモリ漂流記』(山田ルイ53世、2015)

私は髭男爵の山田ルイ53世のルネサンスラジオをPodcastに出会った中学校の頃から断続的に聞いていて、発売した大学生のころに読んだ本です。最近、男爵がYouTubeの街録チャンネルに出ているのを見て、パラパラと読み返した次第です。 ヒキコモリ漂流記 完全…

『失われた時を求めて』②(マルセル・プルースト、1919)

今週のお題「読みたい本」ということで、未だに半分程度しか読み終えていないにもかかわらず、私の人生に大きな影響を与えたこの小説を挙げさせていただきます。世界一長い小説であるマルセル・プルーストの『失われた時を求めて』です。 新潮モダン・クラシ…

『勝者の思考回路―成功率100%のブランドプロデューサーの秘密』(柴田陽子、2020)

林先生の初耳学に出演されているのを先輩がお話してて、興味を持って動画を見ました。すごい人だなと思い、もっと考えを知りたいなと思って本も手に取りました。もっと仕事必死にやって、楽しもう。そう思わせてくれる読書体験でした。 [初耳学の公式動画]…

『人間の條件』③(五味側純平、1956)

今月はずっと忙しくてずっと体調が悪く、なんか運気が停滞してしまっているかのような一か月でした。もともと体力はあるけれど、免疫が弱いという特徴を持っている人間ではありますが、一か月に2回風邪をひいたのは初めてです。GWも全く遊んでいないのに、…

『読書という荒野』(見城徹、2018)

保険の仕事をしているときに、先輩から進めてもらった本で、2年ぶりに手に取りました。 読書という荒野 (幻冬舎文庫) 作者:見城徹 幻冬舎 Amazon 「負の感情を溜め込め」 「世界の矛盾や不正や差別に怒れ」 「苦しい方に身をよじり、自己検証能力を磨け」 世…

『恋することと愛すること』(遠藤周作、2005)

最近ブログの更新をさぼってしまいました。忙しいというのもありますが、文学少年的なスイッチが入らず書く気力がなかったのです。今日は早めに仕事を上がって、銭湯に入ってきました。そうすると体温も上がってクラブで踊りたいくらいの気持ちになってきた…

『トリックスターから空へ』(太田光、2009)

年明けから年度末で不動産がやたら動くのと、歓送迎会シーズンとで、ありがたいことに忙しくさせていただいています。もう少し忙しい時期は続くと思うのですが、楽しいゴールデンウィークに向けてもう少し仕事を頑張ろうと思います。人生に余白がないとエモ…

『妖術』(泉鏡花、1911)

泉鏡花は昔から好きで、文学への興味、演劇への興味はどちらも泉鏡花から発していると思います。青空文庫もKindle版で読むと、メモもかけるし、読みやすいしいいですね。 妖術 作者:泉 鏡花 Amazon 図書カード:妖術 雨の日に美女と相合傘をしながら、楽しい…

『GAFA――四騎士が創り変えた世界――』(スコット・ギャロウェイ、渡会圭子訳、2018)

エモーショナルで「書きたいな~」と思う事件や出来事は蓄積されつつ、最近はそれをブログという読み物として仕上げる気持ちのスイッチが入りません。小説を読む気持ちも起きず、実践的な本を読んでいます。そしてブログの内容は、最近思うことをだらだら書…

『ハエトリグモ ハンドブック』(須黒達巳、2017)

あるときネットサーフィンをしていると、こんな記事を見つけました。 buna.info 家に出たクモの種類を調べようとかそんなところで調べた記憶はあるけれど、そんな目的も忘れて面白そうだなと思ってすぐに購入しました。 ハエトリグモハンドブック 増補改訂版…

『残酷人生論』(池田晶子、2010)

かつて池田晶子さんの本をおすすめしていただいたので、何を読もうか迷ううちにタイトルが一番インパクトを与えてくれた『残酷人生論』にしました。 残酷人生論 作者:池田 晶子 毎日新聞社 Amazon 哲学の著書で、雑誌連載をまとめた形の本でした。連載の総集…

『22世紀の資本主義』(成田悠輔、2022)

私は基本的に本は紙で読みたいなという主義で、どうしてもページが行ったり戻ったりして読み返すのが電子書籍ではやりにくいなと思うのです。しかし新書やビジネス本はkindleで読むのに向いてるし、価格も安いし良いなと思うようになったし、マーカーやメモ…

『ビールでブルックリンを変えた男』(スティーブ・ヒンディ、2020)

ページがナチュラルな素材でできておりコーヒーのフィルターのような素材でできておりました。装丁がおしゃれで手に取った本です。 ビールでブルックリンを変えた男 ブルックリン・ブルワリー起業物語 作者:スティーブ・ヒンディ DU BOOKS Amazon 私はお酒が…

『桜の樹の下には』(梶井基次郎、1972)

2022年11月、母方の祖父の葬儀がありました。今生の別れというものはいくら経験しても慣れませんが、葬儀自体はとても良い葬儀でした。そのことは日を改めて書き記そうとは思うのですが、様々な感情の起伏があり陰のモードというか闇のモードというか、文学…