失われた時を求めて

読書に始まる自伝的ブログ

『習慣超大全』(BJ・フォッグ、2021)

きょうも出張で鹿児島に来ております。連日の会食や面談・研修により、夜になっても営業マンスイッチが入ったままで、ブログを書くような文学部的な感情がなかなか起きないものです。そんななかで、仕事中に習慣の話になりまして、昔読んだビジネス本を思い出しました。
『習慣超大全』、この本との出会いは中央線の中吊り広告で、Kindleで購入して八王子に至る電車で読んでいた記憶です。この本を読んだときは、どちらかというと自分の考えとの答え合わせというか、なんとなく使っていたハウツーを体系だってインストールし直したといった感覚でした。よく仕事をしていると「習慣が大事だ」と教わりますし、ユダヤ人の教えを引用したご指導を賜ることも多いです。そんなこともあって、「上司も読んでそうだな」と思って購入しました。

習慣の力の前段として、私は私自身を"やる気"にさせる方法を研究してまして、2つのアプローチが有効だと考えています。一つは"志"の力で、もう一つが"習慣の力"です。"志"の力とは、未来軸で自分のやりたいこと、なりたい姿を想像し、念頭に置くことで、現在の"やる気"を底上げするアプローチです。要は「俺は将来こんなかっこいい姿になりたいから、現在の苦しみに耐えるし、むしろ将来の糧になるならワクワクするぜ」くらいの感情にさせるのです。このアプローチはすごい力が働くなと感じますし、一代で会社を大きくした社長さんの話を聞いていると、そんなエピソードも多いです。しかし一方で、凡夫である私にはその力だけで乗り切るのは難しいなとも思います。天国の救済ではなく今日生きるパンが欲しい、『カラマーゾフの兄弟』の大審問官の話のように、やっぱり楽に生きたいなという本能が湧き出てくるので難しいものです。そこでもう一つのアプローチである"習慣の力"を利用するのが効果的だと感じます。それは"やる気"を感じるか否かに関わらず、感情的な苦なく、自分にやらせる方法です。"やる気"に左右されず、決められた通りに自分を動かすには、行動の要素を最小単位に分割し、行動の実行に伴う小さな感情の変化を受け入れることです。私は新卒で営業会社に入社したとき、本当にテレアポが嫌いでした。それを乗り切るために、毎週月曜日に2時間テレアポのアポイントを設定し、ビッグエコーに籠もって、細分化した作業を繰り返していました。ひたすらリストの上から番号を押す、作った台本をただただ話す、アポイントを取り、週15訪問で予定を埋める。テレアポの間は考える余地を挟まないことが肝要で、考えなしに5件くらいかけると、番号を小気味良く押せた音を聞くとテンションが上がってきます。どんどんかけて、気付いたら予定を埋め終わり、最後に一曲歌って帰る。そんな習慣です。そんな習慣を実行するために、頑張ってリストを作っていました。

自分の話だけでもあれなので、本から書き写していたメモには、下記のようにまとまっていました。
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タイニーハビット
これをしたらこれをする
Ex,目を覚ましたら、今日は素晴らしいという
1、アンカーの瞬間…既に習慣になっているトリガーとする行動
2、小さい行動…身に付けたいと思う新たな習慣
3、どんな小さな成功も祝福する
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つまらないビジネスブログになってしまいましたが、私は弱い人間というか、ガンダムのように自分を操縦して、カネコという怠惰な人間がどうやったら頑張れるか、常に試行錯誤しながらやってきたように思います。

出張などが続くと、習慣を壊さずにいることが大変ですが、今日も薩摩の地で頑張っていこうと思います。