失われた時を求めて

読書に始まる自伝的ブログ

『WE HAVE A DREAM~201か国202人の夢×SDGs』(2021、WORLD DREAM PROJECT編)

編者の方のお話を聞く機会があって、それきっかけで出会った本です。とても良い本で、たまに開くと元気がもらえる本です。

本の内容としては、201か国の若者がそれぞれ夢を語ったものをまとめた体裁となっており、編者の若者2人がSNSなどを通じて寄稿を募り、完成した本です。コロナの緊急事態宣言真っ只中で出版された本で、閉塞感のある世の中で、エネルギーある色々な国の若者の熱意を感じ、元気をもらったことを思い出します。

 

週末にウクライナ難民の方の支援のボランティアに参加し、色々と感じることがあり、今日、久しぶりにこの本を手にとりました。

ウクライナ難民の方が安心して生活できるよう、物資や就労支援・生活支援をするという試みでありつつ、セミナーの間の在日ウクライナ人やウクライナ難民の子供たちの遊びを監督するというボランティアでした。本当に楽しいボランティアで、子供と追いかけっこをしたり、かくれんぼをしたり、言葉が通じなくても体と心で通じ合うことを感じつつ、スマホアプリの翻訳機能にも助けられ、一緒になって遊んでいました。印象に残っているのは、Nintendo Swichの小さい画面を前に顔を寄せ合って真剣に遊ぶ子供たちで、日本の子供とウクライナの子供と、国籍も違って言葉も通じなければ、性別も年齢も違うなかで、不安や緊張を忘れて安心して全力で遊んでいる様子に、心打たれました。同時にこんな天使のようにかわいい子供たちを不安にさせてはいけないなという、使命感というか責任感というか、そんな宿題も持って帰ることとなり、本書を思い出して開いたわけです。

 

なんで人は争うのかなとずっと昔から思うのですが、適切な処方箋を見つけることなく、いい年になってしまいました。最近、会社主催のWell-beingの勉強会に出て、”社会の寛容性”がカギなのかなと思いつつ、ゆっくりと変わりゆく世界のなかで、歪みが大きな暴力的な争いを生み、日々を生きる人々の苦しみを生む。耐えればよくなるのかなと思いつつ、目の前の子供たちは多感な時期を、生命の不安や様々な理不尽にさらされる。

 

歴史学部出身ですが、ちゃんと調査してないので、かなりぼかした感想みたいになりますが、ロシアとウクライナの戦争は、たぶん経済と政治の戦争で、ナショナリズム的な側面はプロパガンダとして利用されているところが大きいと思います。国を守る愛国心はある程度大きな力を生むとは思いますが、その根本にあるのは家族や仲間への愛で、それと国の方針というのは完全に一致していなくて、それぞれの国を支配する人たちの政治と経済の陣取りに利用されているだけに過ぎないと感じます。

 

国籍や年齢や性別に関係なく、等しく夢を見て、追うことができる。

そんな世界になってほしいなと切に願います。

まずは私は私にできること、目の前の人が生きやすくハッピーになるように、行動していこうと思います。