『国家の品格』(藤原正彦、2005)
保険の仕事をしていたときの先輩が退職するという報告を受けました。
そんな話から前職時代に週一で読み合わせをしていたことを思い出しました。マネージャーの上司の営業現場で若手が教養なくて困るのではという親切心と、生き方や仕事との向き合い方を考えて指導したいという熱意で企画されたものです。そのときのメモを見返していて、今回の本を久々に手に取りました。
当時のメモが激薄で、確かにあんまり刺さらなかった記憶があります。本ブログは自伝ブログなので、内容は他の人のブログに任せます。
https://book-kanso.jp/7/0069.html
24歳当時の私は個人事業主の保険営業という仕事にオールインで戦いを挑み、負け越し、経済的便益でいうと借金を残している訳ですが、人生にとってかけがえのないもの良い経験だったと思っていますし、何より楽しかったです。
個人事業主の保険営業の世界は、同僚や先輩も皆なんだかんだ楽しんではいるのですが、同時に常に不安に蝕まれています。在職時は売れない芸人の世界みたいだなと常に感じていました。個人事業主の世界は自由で、会社に行かなくてもいいし、好きにやれる世界です。一方で自由過ぎるなかで、売れないまま自己管理能力と社会性が低下していった人は、年齢も重ね他で働く力が失われ、金銭的にも追い込まれて、最後はちょっと病んで辞めていきます。
特に一時は売れたものの、その後努力を怠った人たちは深刻で、生活水準を上げて売れたときの貯蓄を食い潰しながら、収入を稼ぐアポや活動の習慣を放棄し、終いには朝起きられなくなり、会社にもいかなくなります。そうすると収入が次第に追い込まれていきますが、そこから立て直すのは難しく個人事業主から撤退していくのです。しかし年齢は重ねつつも経験は積み重ならず、会社にすらいけない人間が完成しています。そうした人間を雇う会社もなく、病んでいくのです。売れない芸人にしがみつくみたいに、保険屋にしがみつく人も多いです。
見てて思ったのは、当たり前のことを当たり前にできなくなったら人は終わっていくのだなということです。人に感謝する、時間や約束を守る、いい習慣を重ね続ける。当たり前のことですが、この当たり前が欠如したときに、指導してくれる人や環境がないと、人は気づかぬうちに終わっていくのだなという恐ろしさを感じました。
これは個人事業主だからここまで追い込まれていきますが、普通の会社員でも見る光景だなと最近感じます。当たり前を積み重ねられない人は、年齢とスキルが乖離し、使いにくくなり追いやられていくのだなという厳しくも当たり前の世界が広がっています。
私自身も、驕り高ぶり感謝を忘れ、自分や他人との約束を守れなくなることがないようにしないとなと、改めて思うこの頃です。
