だいぶご無沙汰してしまいましたが、なんとか生存しております。かつて天才だと思っていたカネコという男は、天才が故に夭逝する運命にあり、遅くとも27歳には死ぬと思っていましたが、28歳を迎えてしまいました。自己評価が高いが故の世間からの逃避や肥大化した自己認識もしぼみ、いわゆる中二病もやっと寛解をしてきたところです。
中二病が治ると、自己表現したい、自己の精神を吐露したいという思いも失せてきて、この令和の人間失格を目指す読書自伝ブログに対する熱量も全然なくなってしまいました。
それなりに仕事もできる感じになってきたし、それなりに安定もしたし、渇きもなくなりつまらない男になったなと思ったときに、同業界で尊敬できるような同世代の仕事仲間と飲む機会が重なりました。かたや独立、かたや社内の新規部署立ち上げ、かたや新規事業への参入、聞いていると小さな井戸のなかでゆでガエルになっていた自分に気づくのです。そんな飲み会では、馬鹿なぶりして溶けるまで飲むこともできず、冴える頭のまま帰りの電車で「今日から頑張ろう」と思ったのです。
28歳、新しく生まれ変わった私は、仕事では色々な手を打っていこうと思うのですが、これからはブログを日記的に一週間を振り返るツールとしてつけていこうかなと思うのです。近い日で読んだ本を題材に、考えたこと・思ったことを記録していく、整理の習慣をつけていこうかなと思った次第です。
前置きも長くなりましたが、新生1号記事はこの本にしました。税理士のスガワラさんがYoutubeで取り上げていたのを見て、『リーダーの仮面』と共に手にとりました。
正直なところ、Youtubeと同じというか、私は摂取しないでもよいかなと思った内容でしたが、新卒の頃とかに出会ってたら面白かった気がします。メモもあんま取ってないですが、章立ては最後にまとめておきます。
私は仕事をするなかで、色々な人から学び、自分なりにモチベーションがなくても行動できて一定の成果が上がるシステムを構築できたように思います。習慣の力というのは偉大で、習慣に基づいた行動と、その振り返りから次なる施策を考えていく循環を回すだけで、頑張っても頑張らなくてもなんとかなるので、自分の体感としては楽ですが、傍からみると「なんであんなに頑張れるんだろう」と思われることもあるようです。私自身は全く頑張ってないし、頑張らないで楽をするために、或いは10年後に楽になるために行動を置いているだけですが、確かにこの行動量を意志だけの力でやるのは大変だと思いますし、私もいまの状態になるまで3年くらいはつらかった気がします。数値で目標を設定し、その行動を習慣化することの効力は本当に偉大であるなと感じます。
ただ確かにこの本にあるように、個人で数値化と習慣の力を利用するのは誰でもできそうですが、これを組織に通底させるのはかなり大変なような気がしますし、「社員が頑張らない」というよく聞く経営者の悩みが生まれるのかなと思います。そこで勘違いして、社員同士の飲み会をやったり、社長の尊敬する経営者の言葉を音読させて感想文を提出させたり、より離職率の上がる施策を打ってしまうのでしょう。人間は結局動物で、頑張れといっても気合で頑張れないし、頑張らないで済む方法を作るか、頑張ればそれ以上の報酬(金銭や或いは脳内の報酬)を設定するしかないと、私は思います。社訓唱和で一体感を感じテンションが上がるのは勝手ですが、それが他の人にも同様の効果があると感じる馬鹿を雇用すると、長期的には人が定着しない組織になるし、損でしかないように思います。ただ創業社長は、特に大企業になればなるほど、熱い情熱を持った人が多いのは事実で、自分自身が社訓唱和などの精神論で自分を鼓舞できるタイプだから、頑張れない人や情熱が欠けている人を本心から理解できないんだと思います。しかも頑張れる人や情熱のある人は、同様に野心もあるからいつかは辞めますしね。社内飲み会を増やし、社員の精神教育を増やす施策を打つのは勝手ですが、某光戦士のように「社員を洗脳して辞めにくくしつつ、いつかはどうせ辞める」と捉えるなら賢いように思うのですが、「なんで人が辞めるんだろう」と嘆くのはちゃんちゃらおかしいというか愚かだと思うのです。
ともあれ世の中いろんな人や組織がありますが、過労で病んで自殺とかする人が出ないような世の中ではあってほしいなと思う今日この頃です。
【メモ】
<序章 「数値化の鬼」とは何か>
数値化の鬼とは→数値化された評価を受け入れる、自分の不足を数字として受け入れる。これさえ理解できれば主体的な数値化のノウハウで自分の仕事に取り組むことができる
仕事ができる人になる5つのステップ
①行動量を増やす
②確率のワナに気を付ける
③変数を見つける
④真の変数に絞る
⑤長い期間から逆算する
<第1章 数を打つところから始まる―「行動量」の話>
Dの拘れるためのKPI設定
<第2章 あなたの動きを止めるもの―「確率」の話>
評論家になるな、行動量に拘れ
評価にゼロとマイナスとプラスを取り入れる
働かないおじさんを生まない
<第3章 やるべきこと、やらなくてもいいこと―「変数」の話>
行動量の工程をわける、さらにその工程を行動できる要素に定義する
やったことに意味付けをするのではなく、Planを達成するのに必要なDoであったか検証する。CheckしActionを起こす。
人の成功はすべて仮説である
<第4章 過去の成功を捨て続ける―「真の変数」の話>
変数を増やしすぎない…それは変数かという視点
<第5章 遠くの自分から逆算する―「長い期間」の話>
<終章 数値化の限界>