失われた時を求めて

読書に始まる自伝的ブログ

哲学

『死に至る病』(キルケゴール、1849)

今日も今日とてクソみたいな人生を送っております。お酒を飲みすぎて海馬が委縮しているのか、無理がたたって昨日は24時間のうち17時間を睡眠に費やしておりました。上を向いて、テキーラを口に注いでもらう遊びを思いついて楽しんでいたし、翌日も普通に仕…

『「いき」の構造』(1930、九鬼周造)

うちではクサガメを飼っていまして、最近の寒さに辛そうです。変温動物は季節の変化に敏感です。ベランダの広々としたビオトープ的な暮らしをいったんやめて、屋内の暖かい水槽を用意してあげなければいけません。 そんなこんなで今週の三連休はゆっくり掃除…

『武士道』(新渡戸稲造、1899)

私の中学生のころのバイブルに再会しまして、久しぶりに手に取りました。 武士道 (岩波文庫) 作者:新渡戸 稲造,矢内原 忠雄 岩波書店 Amazon 『武士道』(新渡戸稲造、矢内原忠雄訳、岩波文庫青118-1、2011年) いまはちょうどジブリの「君たちはどう生きる…

『歴史の終わり』(フランシス・フクヤマ、1992)

" data-en-clipboard="true">2023年6月24日から俄かにロシアとウクライナの戦争が大きく動いたように、ニュースを見ていて感じました。ロシアの民間軍事会社であるワグネルがロシアに反旗を翻して首都モスクワに向けて侵攻するというニュース、プーチンが搭…

『残酷人生論』(池田晶子、2010)

かつて池田晶子さんの本をおすすめしていただいたので、何を読もうか迷ううちにタイトルが一番インパクトを与えてくれた『残酷人生論』にしました。 残酷人生論 作者:池田 晶子 毎日新聞社 Amazon 哲学の著書で、雑誌連載をまとめた形の本でした。連載の総集…

『暇と退屈の倫理学』(國分功一郎、2021)

暇だなと思ってアポイントの合間に日本橋の丸善をぶらぶらしているときに見つけました。サラリーマンに戻ってから毎日暇な感覚があって、そんな私が求めていたタイトルだったのでしょう。 暇と退屈の倫理学(新潮文庫) 作者:國分功一郎 新潮社 Amazon キャ…

『夜と霧』(ヴィクトール・E・フランクル、1946)

運命に感謝しています。だって私をこんなひどい目にあわせてくれたんですもの 以前何不自由なく暮らしていたとき、私はすっかり甘やかされて、精神がどうこうなんて、真面目に考えたことがありませんでした ※2020年8月13日のメモより 読んだ当時も衝撃的でし…

『堕落論』(坂口安吾、1946)

明けましておめでとうございます。本年もよろしくお願いします。 2022年末は、青春18きっぷの旅に出たり、恋をしたり、本を読んだり、仕事や人生について色々考えたり、なんか満ちた時間を過ごしていました。しかし1月1日くらいから堕落した生活を送ってしま…

『プロテスタンティズムの倫理と資本主義の精神』(マックス・ヴェーバー、1904)

通称『プロ倫』、私は文系の大学生だったで大学で読まされるというか読まないとなみたいなところで出会った本です。この前ブログを読んでくれている知り合いから、「『プロ倫』一緒に読もうよ」と言ってもらって、久しぶりに読み直し、読書会をやりました。 …

『人生論』(トルストイ、原卓也訳、1975)

『戦争と平和』で有名なトルストイのエッセイというか論考で、たまたまBOOKOFFで見つけて手にとりました。ロシア文学の古い訳本を買うとだいたい原卓也訳のものに出会うことになるけれど、やっぱり難解でした。それでも読み進めていくと、ちょうど考えてたこ…