失われた時を求めて

読書に始まる自伝的ブログ

『恋することと愛すること』(遠藤周作、2005)

最近ブログの更新をさぼってしまいました。忙しいというのもありますが、文学少年的なスイッチが入らず書く気力がなかったのです。今日は早めに仕事を上がって、銭湯に入ってきました。そうすると体温も上がってクラブで踊りたいくらいの気持ちになってきたのですが、最寄り駅まで来てしまうとあまりそういったお店もないですし、風呂あがりの髪で飲みに繰り出すのも恥ずかしいですし、家でお酒を飲んでいました。家でお酒を深く飲むと、文学的なスイッチが入ってきまして、ひさしぶりにパソコンを起動して、正気と狂気の合間で書き物をしていくわけです。

最近は色々な本を読んで頭の片隅にネタはたまっていますが、ちょうど手元にあったしこの本から語ろうかなと思う訳です。

やっぱり遠藤周作は面白いですね。死んだら天国ないしは地獄で一緒にお酒を飲んでみたい男の一人です。

愛と恋をテーマにしたエッセイ集で、読者からの手紙なども取り上げながら様々な角度から人間の心理に切り込んで、面白おかしく、かつ真面目に書き留めていきます。

印象に残ったところは、恋とは情熱であり、愛とは忍耐であるというエッセイです。

情熱とは燃え上がるものである以上、やがて燃え尽きねばならぬ運命さえ持っているように思われます。

人間の愛はとは矛盾に充ちたものだからです。安定は情熱を殺し不安は情熱をかきたてる

現実のみすぼらしさ、苦しさに耐えながら、彼と幸福を共に築こうとしていく決意—―それが愛の始まりです。生活の主にによろめきながら時として離れ合おうとする二人の指をふたたび、シッカリと握り合おうとする意志—―それが愛の歩みです。どんなことがあっても彼との生に絶望しないで最後まで努力を重ねてみること――それが愛の忍耐です。恋のような烈しい炎の代りに、決して燃え尽きぬ日を大事に守ること、この地上で邂りあった二人の男女が楽しみだけでなく苦しみも悲しみも共にしながら生の路を歩いていくとき、次第に生まれてくるあの深い共通の運命愛、それが愛の悦びです。

ことばにならないことを言葉にするのが人文学の仕事だし、物書きやブログの醍醐味ですが、深く飲んでいるので、何を書こうか忘れてしまいました。ともあれ27歳になった今年は、恋多き情熱の男を卒業して、世の中に愛を遍くいきわたらせる男になりたいものです。

最近は会社員として勤めるうえで生じてしまうノイズが大きく、恐らくGWも忙しいので文学少年スイッチが入らない気がします。でもこうして誰とも話さずに深酒するなかで、心の内奥に潜むアンニュイな感情や、忘れかけていた記憶をしっかり言葉に起こしたいなという気持ちがふつふつと出てきたので、お盆こそは山奥に高跳びしようと思います。

恋と愛と、情熱と忍耐と。

自身の満足度や心の揺れを楽しむだけの人生を卒業しないとなと思うこの頃です。

 

<最近良かった動画>

【NNNドキュメント】山奥で2人きり… 電気も水道もない”ふたりの桃源郷” NNNセレクション - YouTube

…これが愛なのかもしれない

Canadian Yakitori King of Oita: Premium Charcoal Grilling Excellence - YouTube

…私も一生焼き鳥だけ焼いて、お酒を飲んで、みんなと楽しくしゃべって生きていきたい

Billie Eilish - bad guy - YouTube

…フワちゃんのオールナイトニッポンで出てて、いまさらハマる(このラジオでは、音楽を流しつつ、演者がカラオケで歌うシステムで、トンツカタン森本がフリースタイル?で歌う方式)。これを元にフリースタイルでお酒を飲んで踊る遊びを考案したい。いっぱいお酒を飲んで、いっぱい踊って、いっぱい歌いたい。

bad guy

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