失われた時を求めて

読書に始まる自伝的ブログ

『笑って人類!』(太田光、2023)

私は爆笑問題太田光ファンでして、ラジオで話をされているのを聞いてすぐさま手に取りました。

面白くて一気に読み、その勢いでAmazonのレビューを勝手にブログ化してしまいました。

太田総理

私は27歳で、太田総理を観ていたのは小学校の高学年の頃だった気がします。iPodが流行ってPodcastでラジオを聴き始めたのもその頃で。太田光がフザケにフザケて、たまに不器用に真面目に政治信条を語るのが好きだったなと思い出します。

私も当時は、太田光みたいに、或いは小説の翔や富士見総理みたいに、青く不器用に尖り尖っていました。いまはだいぶ丸くなり、不条理を黙って飲み込むフリができるようになってしまいました。

そんな私を「お前それでいいのか?」と突き刺し、昔の青臭くピュアな情熱を思い出させてくれる読書体験でした。

やっぱり太田さんは優しいんですよね。本作は富士見という愚鈍な総理大臣が活躍しますが、昔テレビでやっていた「太田総理」さながらです。不器用で優しく、ピュアで熱い、そんな姿に心打たれます。

私も中高時代を振り返ると、太田さんと同じく、尖りすぎて友達がほとんどいませんでした。流石に太田さんみたいに0とは言い切れないですし、周りからも気にかけてもらって良くしてはもらっているのは理解してましたが、尖りすぎて自分でも自分を手に負えなかった青春時代でした。なんかそんなときのことを思い出して、懐かしくどこか切ない気持ちになりました。

あのときは何に怒っていたんだろう。いま振り返ると、「あのときは青かったし、世間を知らなかったな」という気持ちもあるし、一方で「いまでも納得できないし、より良くする為に私はなにかできないかな」という気持ちもあります。

そんなことを思いながらも、ともあれまずは

「未来はきっと面白い。そう私は信じているのであります!」

そんな気持ちで、常に自分を必然性の絶望から切り離し、可能性の方向に投げうって、笑って楽しもうと思うのです。

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『人生論』(トルストイ、原卓也訳、1975) - 失われた時を求めて

[メモ]

※最後に気に入ってメモしたセリフを残します。

「未来はきっと面白い。そう私は信じているのであります!」

「いつだって未来は、面白いんだ!」

「わからないから、面白いんだ」

「恥をかいて、バカにされ、皆から嘲笑される。それが私の思う偉大なコメディアンの姿だ。」

 

平和

我々は幸福をひとつの形に限定しない。

国家、民族、国民、個人の数だけ幸福があり、形は多種多様でそれぞれの個性であると認識した上で、それぞれが幸福を追求する権利を有することを認める。

生命

本条約を批准する全ての国及びその国民は、「生」を「是」と仮定し、自らの生命をあらゆる価値の中で第一に置き、大切に守らなければならない。

これを前提とすると、自ずと他者の生命も自らの生命と等しい価値を有することとなり、大切に守り、尊重し、侵害してはならない。

人権

全ての人は生まれながらにして平等であり、生命、自由、幸福の追求の権利を有する。