失われた時を求めて

読書に始まる自伝的ブログ

『それでも日々は続くから』(燃え殻、2022)

今年の春に書店で出会ったエッセイ本で、読まずに置いてあったのを見つけて読みました。 色々疲れてくると余裕がなくなってきて、自分が悲劇の主人公になったような気持ちになったり、そこまでいかなくても自分ほど繊細だったり苦労している人はいないんじゃ…

『亜人』(桜井画門、2012-2021)

このブログで漫画を取り上げるのは初めてですが、絵本も取り上げているので良いでしょう。今年のはじめくらいにたまたま知った作品でどハマりしました。 亜人(1) (アフタヌーンコミックス) 作者:桜井画門,三浦追儺 講談社 Amazon 2021年の年末年始私は過…

『David Beckham:My Side』(デイヴィッド・ベッカム、2003)

私はサッカーのことは余り詳しくないんですが、小学校の音楽の先生がベッカムマニアでいつもしゃべっていたことを何故か記憶していて印象に残っておりました。そんな薄い印象付けがずっと残っているなかで、手に取り思い出した本です。 D・ベッカム自叙伝 ベ…

『「がんになって良かった」と言いたい』(山口雄也+木内岳志、2020)

昨年の東洋経済の記事で知って衝撃をうけました。 toyokeizai.net 「生きるからには、誰もが生きやすい世の中になるように、日々誰かに良い影響を与えるために時間使っていきたい」という私の人生テーマは、山口雅也さんのブログやこの本をきっかけに明瞭化…

『自分の中に毒を持て』(岡本太郎、1993)

家の掃除をしていたら見つけて久しぶりに手を取りました。新装版の第14刷で2020年6月のものだったので、社会人2年目でコロナ真っ最中の夏に出会ったことを思い出しました。当時の記憶はあまり鮮明ではありませんでしたが、この本を買ったときのこととかも思…

『マスク』(菊池寛、1920)

先月の半ば頃にひとに勧めてもらった本であって手に付けないでいたのですが、最近私が流行りのコロナに罹患しまして、床に伏して苦しんでいるさなかにたまたまそのもらったレジュメが目につき、手にとった次第です。 1920年の世でのマスクや感染症に関する感…

『成功哲学《誌上講座》1919-1923』(ナポレオン・ヒル、渡邉美樹監訳、2010)

有名なナポレオン・ヒルの『思考は現実化する』の前に、雑誌上で連載していたものを書籍化したもので、渡邉美樹さんが訳を監修しているそうです。 成功哲学《誌上講座》1919-1923 作者:ナポレオン・ヒル きこ書房 Amazon 保険の個人事業主をやっていたころ「…

『日曜日の人々』(高橋弘希、2017)

昔から図書館や古本屋が好きで、地元のBOOKOFFでタイトルと表紙に惹かれ何となく手に取り出会いました。 日曜日の人々 作者:高橋 弘希 講談社 Amazon タイトルと表紙からの予想に反して、やや重ための小説でした。精神と肉体(行為)の分離というか、精神的…

『三体』(劉慈欣、2019)

流行っていると聞いて1年前くらいに購入したまま置いてありましたが、暇になったのでふと思い出して読み始めたら止まらなくなり、全巻購入して読み進めております。 三体 作者:劉 慈欣 早川書房 Amazon 歴史とSFとワクワクする面白さです。一番ネタバレが面…

『STONER』(ジョン・ウィリアムズ、東江一紀訳、2014)

私ははてなブログのサジェストでおすすめされるブログをしばしば巡回しておりまして、その際におすすめに上がっており、手に取った本です。 ストーナー 作者:ジョン・ウィリアムズ 作品社 Amazon penginsengen.hatenablog.com かなり私の中に刻み込まれた本…

『イシューからはじめよ』(安宅和人、2010)

Kindle Unlimitedで掲載されており、久しぶりに出会って手にとった本です。 イシューからはじめよ ― 知的生産の「シンプルな本質」 作者:安宅和人 英治出版 Amazon 与えられた仕事に右往左往しないで、本質的な問題に目を向け、様々な角度から問題を切り分け…

『痛みの作文』(ANARCHY、2017)

ANARCHYの自伝エッセイ。ANARCHYは本当にカッコよくて、声が反則だと思う。ズルい。セクシーでクールで。 痛みの作文 (ちくま文庫) 作者:ANARCHY 筑摩書房 Amazon 自伝を読んでても、やっぱりANARCHYはずっと嘘をつかない、本音しか言わない漢だなと思います…

『おいしいごはんが食べられますように』(高瀬隼子、2022)

芥川賞受賞作品、現代に求められる小説。ムカつく小説だなと思いつつ、共感してしまうことに空恐ろしさも感じる小説でした。 おいしいごはんが食べられますように 作者:高瀬隼子 講談社 Amazon 主要な登場人物は3人で、優秀な若手男性社員の二谷、身体が弱い…

『滴り落ちる時計たちの波紋』(平野啓一郎、2004)

中二病時代、三島由紀夫は旧字体で読まなければいけないという原理主義的な思想のなかで『日蝕』(平野啓一郎、2002)に出会いました。美しい文章だなと思いつつ、話は難しかったなという薄い記憶です。 平野啓一郎という名を見て、そんな記憶を思い出しなが…

『蹴りたい背中』(綿矢りさ、2003)

中学生くらいのときに読み、心にこびりついて印象に残っていた本です。自分が繊細だと思っている語り手の”長谷川”、彼女が学校内の人間関係としての世間を斜に見たり、同種の人間というか同じく馴染めていない”にな川”。そんな二人と学校という世界を中心に…

「卒塔婆小町」(三島由紀夫『近代能楽集』より、1956)

三島由紀夫激推文学少年だった私が、大学から演劇部という精神不安定者の巣窟に足を踏み入れてしまったのは、この「卒塔婆小町」の収録された『近代能楽集』の影響に依るところが大きいと思います。 高校の頃、小説のなかでも戯曲という台本風の形態に興味を…

『二十歳の原点』(高野悦子、1971)

日経新聞でこんな記事がありました。 1969年前後、学生運動時代に生き、自殺した女性の日記を書籍化したものとのことです。 「二十歳の原点」孤独な闘い 読み継がれる全共闘の青春:日本経済新聞 普通の大学生。 社会の不条理を許せず観念の世界で闘ったり、…

『わたしを離さないで』(カズオ・イシグロ、2006)

2017年にカズオ・イシグロがノーベル文学賞を受賞した際に読んだ本で、最近マンガの『約束のネバーランド』を読み、思い出して実家で読み返しました。 このブログは読書ブログではないですし、ネタバレが嫌なタイプのSF小説ですので、内容は触れないですが、…

『永遠の0』(百田尚樹、2006)

昔映画をやっていた気がしますが、2022年になって手に取ることとなりました。というのも会社の研修で、幕末や大戦の歴史を知るといったテーマで、読まされたというのが近いですが、良い出会いでした。 永遠の0 作者:百田尚樹 太田出版 Amazon 戦争経験世代…

『家族喰いー尼崎連続変死事件の真相ー』(小野一光、2013)

半年前位に何となく手に取り読んだ本なんですが、高槻の保険金殺人のニュースを見て、パラパラとめくりながら色々と考える今日この頃でございます。 尼崎の事件は、当時本当に衝撃的で、主犯の角田が留置所内で自死したことで、真相は闇に包まれたままの事件…

『ナラティブカンパニー』(本田哲也、2021)

会社で上司に勧めていただいた本。圧倒的後輩力で帰り道で読んで、感想メールを送った水曜日。 かつて流行ったらしい本で『ヴィジョナリーカンパニー』(ジム・コリンズ、1995)というものも勧めていただいて読んだが、そこから26年、現代社会で企業が生き残…

『ヒップホップ・ドリーム』(漢a.k.aGAMI、2019)

私が大学生の頃、「フリースタイルダンジョン」というテレビが流行しており、ヒップホップやラップというカルチャーに衝撃を受けるとともに、ハマるきっかけになりました。モンスター漢a.k.aGAMIとチャレンジャー晋平太との闘いで語られるヒップホップの現場…

『人間の條件』②(五味側純平、1956)

長らく積読でしたが、この前読み始めたら面白すぎて止まらず読み切りましたが、ブログを書くスイッチが入らず、入れられず、久しぶりに文学少年モードで書こうかなと思い立った次第です。 2巻は、梶と中国人労働者や同僚或いは美代子との関わりのなかで、つ…

『さりげなく人を動かす スゴイ!話し方』(2017、山﨑拓巳)

掃除をしていたら、某ネットワークビジネスのお兄ちゃんから借りパクしてしまったこの本を発見しました。貸し付けられたというのが近いのかもしれないですが、私は生命保険のセールスをしているときに、ネットワークビジネスに近い商売だなと思っていたこと…

『ほぐほぐマムアンちゃん』(ウィスット・ポンニミット、2020)

炎天下の人形町の甘酒通りと人形町通りの交差点で、日傘をさしたおじいちゃんがBig Issueを販売していた。営業中の私はやっていられないと思い、そろそろ喫茶店で休憩しようかなと思っていたところで、そんなおじいちゃんを見つけてしまい、自販機で買ったば…

『WE HAVE A DREAM~201か国202人の夢×SDGs』(2021、WORLD DREAM PROJECT編)

編者の方のお話を聞く機会があって、それきっかけで出会った本です。とても良い本で、たまに開くと元気がもらえる本です。 WE HAVE A DREAM 201カ国202人の夢×SDGs いろは出版 Amazon 本の内容としては、201か国の若者がそれぞれ夢を語ったものをまとめた体…

『人間の條件』①(五味側純平、1956)

ずっと読みたかった積読のひとつで、ようやく読み始めることができました。私が集めた文春文庫版が全6巻で、1巻を読んで書きたい気持ちに駆られたので、6記事に分けてぼちぼち書いていこうと思っております。 人間の條件〈上〉 (岩波現代文庫) 作者:五味川 …

『スマホ脳』(アンデシュ・ハクセン、2019)

au回線の通信障害があり、スマートフォンを使えない週末でした。はじめはかなりイライラしたものですが、デジタルデトックスのような感じがして、取り置いていた考えたいことや、溜まってしまった読書や、充実した時間となった。15分・30分という時間でこん…

『夢をかなえるゾウ』(水野敬也、2011)

誰かに勧めていただいて、読んだ記憶があります。うだつの上がらないサラリーマンが、ゾウのガネーシャという妖精?神様?のようなものにアドバイスをもらいながら成長していく小説風の自己啓発本です。掃除をしていたら見つけました。 Wikipediaのコピペで…

ブログを書くこと及びブログ文化について

私はブログというカルチャーが好きで、個人ブログが流行り、mixiの勃興に前後してアメブロが流行り、Livedorブログやはてなブログが大きくなってきた時代のネットサーフィンは面白かったなと思っています。 特に小学生の頃はゲームの攻略でお世話になったと…